日本野生動物医学会誌
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特集
動物遺体をいかに解剖するか
佐々木 基樹
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2007 年 12 巻 1 号 p. 1-13

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抄録
動物の遺体は,さまざまな経路によって帯広畜産大学解剖学教室に集められ,そして研究や教育に用いられている。野生動物の遺体の収集は,A:死因不明の野生下死亡個体,B:交通事故個体,C:狩猟,有害鳥獣駆除,学術調査捕獲,混獲といった捕獲個体,そして,D:動物園や水族館から提供して頂く死亡飼育動物,が対象となる。これら野生動物の遺体から得られたデータや遺体から作製された標本は,野生動物医学の充実と多様な知識をもった獣医師育成のためにも獣医学教育に積極的に取り入れる必要性があると考える。また,動物遺体が社会教育,学校教育,そして研究へと幅広い用途において利用され,さらに,これら遺体が教育機関や研究機関の間で相互依存的に有用活用されていくことが望まれる。
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© 2007 日本野生動物医学会
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