抄録
SPは神経節で産生され 末梢より放出されて骨代謝を調節している。この研究では 抜歯後治癒過程におけるSPの役割を調べるため、ラット臼歯を抜去し、抜歯後3時間, 1, 2, 7, 14, 21日における抜歯窩・三叉神経節のSP, BDNF, NK1-R, Trk Bの発現を調べた。抜歯窩には3日後に炎症性細胞、7から14日後に新生骨とSP-陽性神経線維が観察され21日には骨で満たされていた。三叉神経節では 抜歯後3時間にSP, BDNF, NK1-R, Trk B陽性神経の数がコントロールより減少し、BDNF, Trk B陽性神経は1日後に、SP, NK1-R陽性神経は3日後にコントロールのレベルまで増加した。これらの所見より 三叉神経節におけるSPの発現と 抜歯治癒過程におけるSP陽性神経線維の再神経支配の 緊密な関係が明らかとなった。