この論文の目的は,日本の大学における研究評価の概略について言及する。最近の大学の評価は学生の消費者心主義やアカウンタビリティを背景に導入されはじめた。我が国では1991年の大学設置基準の改革によって大学評価が制度的に実施されはじめた。しかし,大学評価を実施した成果は十分に機能していないことがいろいろな調査で明らかにされている。それらが大学の外部評価を導入する背景になっている。各国の大学の研究予算は研究評価の成績に応じて配分される傾向にある。以上をふまえて,ここでは大学における研究評価の具体的な方法として引用分析,人名辞典分析,エポニミティ分析,学術賞などの各種の報償評価システムについて説明した。