抄録
本稿は,専門情報機関に勤務する情報専門職の現状と今後の方向性を検討することを目的とする。そのために,情報専門職を定義した上でそれを取り巻く環境について述べる。次に,情報専門職が従事している職務内容,それらの遂行に求められる知識・技術,ならびに遂行が期待される職務上の成果を提示する。最後に,情報専門職の質保証を認定資格制度の観点から検討する。その結果,情報専門職の今後の方向性として,情報専門職自身のみならず親機関の構成員が有する知識の共有化を支援すること,情報専門職のキャリア形成を図っていくことの2点の必要性を指摘できた。