情報の科学と技術
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特集:ウェブを基盤とした社会
社会を開くツールとしてのWeb
武田 英明
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2020 年 70 巻 6 号 p. 296-302

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抄録

Webは1990年前後にティム・バーナーズ=リーによって発明されて以来,単なる情報共有・情報公開ツールとして社会で使われるのではなく,社会の仕組みを変えるツールとして機能してきた。本稿ではWebと社会との関わりをWebの本質であるエンティティとその繋がりという視点から現在までの発展を見ていく。2000年前後において,DOIやWikipediaといういくつかのエンティティの繋がりの世界が生まれた。これらは内部では秩序ある繋がりを作っていた。2010年前後においては,DBpediaやWikidataなどLinked Open Data(LOD)の仕組みに基づいて,明示的にエンティティとその関係を記述する活動が生まれきた。LODによるエンティティの世界は今後のWebの基盤となることが予想される。

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