情報の科学と技術
Online ISSN : 2189-8278
Print ISSN : 0913-3801
ISSN-L : 0913-3801
特集:シチズン・サイエンスの現在地
シチズンサイエンスによる生物調査の理想と現実
大澤 剛士
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 73 巻 11 号 p. 493-499

詳細
抄録

生物調査は,自然科学におけるシチズンサイエンスにおいて頻繁に行われる主流テーマの一つである。多くの場合において,研究者や行政担当者をはじめとするプロジェクトの主催者は,シチズンサイエンスによって大量の生物データが取得できることを期待するが,常に期待通りの成果が得られるわけではない。本稿は,シチズンサイエンスによる生物調査において,期待どおり大量のデータを得ることが困難であるという現実と,それを生み出している要因について議論する。さらに,これら問題を回避するための工夫と実践例を紹介する。これらを通し,生物調査のシチズンサイエンスプロジェクトを運営する際に留意すべき点を提示する。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top