2026 年 76 巻 1 号 p. 33-38
本稿では,大阪大学における研究データマネジメント(RDM)教育の最近の展開について報告する。大阪大学は,「AI等の活用を推進する研究データエコシステム構築事業」において,研究データ管理人材の育成環境の構築に取り組んでいる。本稿では,その育成環境の構築に向けた最新の取組状況を共有するとともに,その一環として進めている大阪大学とベルリン自由大学(Freie Universität Berlin, FUB)との協働に焦点を当てる。大阪大学は,基礎から応用まで体系化された教材群を開発しており,人文社会科学向けの分野特化型教材も含まれている。一方,FUBは分野特化型RDM教育における専門性を確立してきた。これらの強みを基盤として,両大学はRDM教育における国際的な連携の可能性を模索しており,その初期的な取組はジャパン・オープンサイエンス・サミット(JOSS)2025で紹介された。最初の共同イニシアチブは人文学分野に焦点を当てているが,その展望はより広範なプログラム開発へと広がっている。