近年, 国際協力事業の分野で日本の地すべり対策技術は開発途上国をはじめとして広く展開されているが, 多くの場合, 対策工事の事業評価を実施されるまでには至っていない。本報告ではモーリシャス共和国で日本が実施した表面排水工・水平ボーリング工等の地すべり抑制工事の事業評価を妥当性・有効性・インパクト・効率性・持続性の観点から, 事前評価・中間評価・事後評価の3段階で実施した事例を紹介する。本手法は今後の地すべり対策工事の国際協力事業においても適用可能であり, 日本が技術支援する地すべり対策を客観的に評価する上で広く利用されることが望まれる。