本論文では, 広島圏域の表層崩壊に起因する土石流発生事例および奈良県南部地方の深層崩壊発生事例について分析を行い, 豪雨時土砂災害発生予測に用いる3段直列タンクモデルのパラメータについて, 種々の考察を行った。その結果, 土壌雨量指数のピーク時刻は土石流発生時刻とほぼ一致するものの, 深層崩壊発生時刻とは大きなズレがあることを確認できた。しかしながら, 同指数の算出に用いられているパラメータのうち, 6つのパラメータを最適化することで, 第3タンク値 (第3タンクの貯留高) のピーク時刻を深層崩壊発生時刻に近づけられることが明らかとなり, 豪雨時深層崩壊発生予測には第3タンク値が有効となる可能性が示唆された。