日本下肢救済・足病学会誌
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特集:重症虚血肢に対する血管内治療
膝下動脈病変に対する血管内治療
丹 通直浦澤 一史
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ジャーナル 認証あり

2018 年 10 巻 3 号 p. 143-151

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抄録
末梢動脈疾患(Peripheral Artery Disease: PAD)は今後増加の一途をたどると予想されている.そのなかで特に重症虚血肢(Critical Limb Ischemia: CLI)を有する患者の予後は不良であり,救肢には集学的治療が非常に重要である.PADの治療は症状の程度(間歇性跛行かCLIか)や,その病変の部位により治療法が異なっており,患者本人そしてその社会的背景を考慮したうえで,薬物療法,血管内治療(Endovascular therapy: EVT)および外科的手術による血行再建,リハビリテーションを含めた治療方針を選択し,決定することが重要かつ必須となる疾患である.本邦では海外と比較し,EVTにおいて使用できるデバイスが限られており,手技成功を得るためにさまざまな工夫がなされてきた.本稿では膝下動脈病変に対するEVTの現状と初期成功を得るための技術およびデバイスについて概説する.
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© 2018 日本下肢救済・足病学会
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