管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌
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戦略実行のマネジメント・システムとしての管理会計の再検討―経営戦略論の多様化にともなう管理会計研究の深化と拡張―
伊藤 克容
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2006 年 14 巻 2 号 p. 29-40

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抄録

本稿では、経営戦略との関係を重視した管理会計研究を対象とし、経営戦略論の成果が管理会計研究に対してどのような知見を追加する可能性があるのかを考察する。現在及び将来の戦略的管理会計論研究にとってきわめて重要だと考えられるのは、経営戦略論の研究が進展するのにともない、経営戦略論自体が多様化していることである。言い換えれば、経営戦略と管理会計の関係性は、従来想定していたほど単純ではなくなっている。「戦略実行のマネジメント・システム」としての管理会計が視野に入れるべき経営戦略の内容自体が変化したことによって、管理会計研究がどのような方向性に拡張される可能性があるかを以下の2つの問題領域に絞って検討する。ここで取り上げる2つの問題領域とは、伝統的な管理会計ツールである予算管理システムと資本予算(設備投資の経済性計算)についてである。どのような経営戦略論を前提とするかによって、管理会計論システムのデザインと運用が異なる可能性があることを指摘する。

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© 2006 日本管理会計学会
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