2014 年 22 巻 2 号 p. 15-27
アクションリサーチは,管理会計研究においては主流の研究手法ではない。しかしながら,管理会計研究が実務と密接に関連する学問であることを考慮すると,実務に直接関わって影響を与えるアクションリサーチは有意義な研究手法である。本稿の目的は,アクションリサーチをより厳密な研究手法にするための方法について検討することである。研究手法として厳密性を高めるためには,抽象的概念化のプロセスを重視することで理論志向を強め,フィールド実験などの量的な研究手法と組み合わせ内的妥当性を高めることが必要である。