2019 年 27 巻 2 号 p. 73-81
地方局Aで実践している管理会計手法を取り入れた「人日管理」と称する事務量マネジメントの導入を巡っては,職員の主観やモチベーションと密接に繋がっている組織の価値観と職員のワークライフバランスに資する取組であることを強調することによって組織内での合意形成を図っている.「人日管理」の導入により,標準を意識した事務改善活動の成果の積み上げが職員の認識を高めており,また,組織戦略を1枚のペーパーに描くことにより,職員との意識合わせと職員の方向付けが容易となっている.組織内で管理会計が職員の主観や意識に働きかけてそれらの変革を醸成し,それらを推進力に管理会計の徹底がなされている.