2019 年 19 巻 p. 8-14
本論では,管理者によるマーケティング・ミックスの配分方針に関する実態の調査・分析を基に経営診断の可能性を議論する。分析では,既存研究の概括によりMcCarthyによる4Psを本領域でのデ・ファクト・スタンダードと位置づけ,基本的な概念枠組みに採用した。調査に際し,管理者による4Psの配分方針を,製品ライフ・サイクルの推移に準じた三つの時期での変化を問う形で行った。分析の結果,マーケティング管理者による配分方針は,規模では有意な差は認められないが,業種と製品ライフ・サイクルの推移では有意な差が認められた。