2021 年 21 巻 p. 7-10
サービタイゼーションの大きな潮流のなかで製造業はもとより小売業,サービス業に至るまでサービス提供システムの高度化が進化するなかで,中小企業におけるサービタイゼーションの取り組みは遅れている。それは専らサービタイゼーション手法の構築が未熟であることによる。サービタイゼーションに関する方法論の構築が必要とされており,具体的な手法が検討されることが求められている。いうまでもなく,それを評価するための診断メソッドも確立されてはいない。本研究の大きな目的は,サービタイゼーションの際のマネジメントの課題を明らかにしつつ,その課題を克服するための改善ポイントを整理していこうとするものである。研究の大きな目標に到達するため,一つひとつ研究課題をこなしていく。本稿では,継続的取引のビジネスモデル(リカーリング・ビジネス)を支えるサブスクリプションの収益モデルに絞って検討した。具体的には収益を生み出すための計算モデルの提示である。