本研究は中小企業経営幹部の外部研修が受講による意識変化を通じて行動変化の端緒となりうることを示し,中小企業特有の研修効果のメカニズムを一部明らかにすることを目的とする。中小企業大学校瀬戸校の経営管理者養成コースを事例に,研修の事前,事後,受講7か月後にアンケート調査を実施した。結果,受講者は個人視点から組織全体を捉える視点へと意識を拡大させ,リーダーシップやマネジメントスキルの重要性を自分事として捉えるようになった。この意識変化は研修終了後も持続し,新規事業の売上向上や顧客獲得など具体的成果につながった。また,研修形式に加え,受講者同士の交流が意識変化を促進し行動変化を支える要因として機能した。