本研究の目的は,映像コンテンツ産業における企業経営の方途を示すことである。文献調査並びにヒヤリング調査による論考の結果,以下の結論を導くことができた。(1) 映像コンテンツ産業は集団凝集性に過度に依存した旧来の閉鎖的な体質からの脱却を図ることで,グローバル経済下における競争力の強化を図る必要がある。(2) その端緒としてCSR の実践を経営理念に掲げつつ,積極的に異業種との交流を進めることが望ましい。(3) 映像コンテンツ産業と異業種企業の交流に際しては,双方が異文化経営に意を用いるべきである。