抄録
日本の大学は, 18歳人口の急減以来経営上の問題がいくつも浮上してきた。国立大学の独立行政法人化による競争の激化, 株式会社の学校法人の参入の問題をはじめ外部経営要因による圧 力から内部経営問題が噴出している。その中でも最近注目されているガバナンス, 入事制度, スタッフディベロップメントの3つを取り上げ, 筆者の大学経営診断の経験的アプローチと企業からの視点, さらにはアメリカやイギリスなどの比の上で分析をしてみた。その結果, それらのいずれもが [人] にかかわる課題であることから, 改善の方向性を人事制度改革に絞って提言している。