日本教育工学雑誌
Online ISSN : 2432-6038
Print ISSN : 0385-5236
教育利用を意図した等値線作図ルーチンの開発
島貫 陸
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 11 巻 1 号 p. 15-24

詳細
抄録

多量の数値データは,適切な図の利用によって真価を発揮できる. 2変数の連続関数の表現には,等値線図が定量的表現に適しているためよく用いられる.等値線図の教育利用にコンピュータを用いると,作図演習の模範が容易に得られ,データを変化させることにより等値線図の前提条件の理解と空間概念の把握に役立つ.これらの議論をふまえて,教育利用に必要な機能をもつ等値線作図ルーチンを開発した.格子点データの使用では,ねじれが大きいときは,滑らかに表現するため近傍16点について調べる.ランダムに配置されたデータのために格子点データの推定法を開発した.外周の値は,それに近い内部の値を用い,外周の補間の後内部を補間する.ステレオの等値線図を作図する手段も開発した.眼の調節と値の明示のために補助的な図を描く.パラメータにより種々の制御を可能にしたが,最適な条件は利用者によって異なるので教育上の配慮が必要である.

著者関連情報
© 1987 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top