本研究では,学習者が能動的に環境と相互交渉できるような教育システムをデザインするための1つの枠組みとして,「メディア」と「協同学習」という2つの要因を取り上げ, これらが小学生のコンピュータプログラミング学習の過程と成果に及ほす影響を検討した.具体的には,メディア要因として,身体感覚的,動作的,空間的に開かれたツール(プロック)と基本的に1人で操作されるツール(マウス)を用いた.一方,協同学習要因として,グループ学習と個人学習を比較した.その際,学習成果や態度を測定する量的分析と,議論の質の違いなどを発話や行動から記述する質的分析を行った.実験の結果として,グループ学習の場合,プロック条件で課題の達成数かより高く,より質の高い言語的相互交渉による課題解決過程が展開された.この結果は,インタフェースの質的な差が,異なる作業空間をデザインし,学習に影響を及ぼすことを示唆している.