Journal of Mammalian Ova Research
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マウス胚を用いたAssisted Hatchingの基礎的検討
-Partial Zona Dissection法,Zona Drilling法およびZona Thinning法の比較検討-
矢沢 浩之星 和彦柳田 薫鈴木 和夫佐藤 章
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1996 年 13 巻 1 号 p. 30-38

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抄録

以下に示す6種類の人工介助孵化操作(assisted hatching:AHA)をマウスの初期胚に施行し,ハッチングに与える効果を検討した.(1) piercingness;透明帯を極細いneedle(直径8 μm)で穿刺する.(2) partial zona dissection-small(PZD-small);顕微授精法のpartial zona dissection(PZD)法と同様の方法を行い,透明帯に円周の1/8程度の切開を加える.(3) partial zona dissection-large(PZD-large);上記partial zona dissectionの切開をさらに大きく延長し,円周の1/4程度の切開にする.(4) zona drilling(ZD);pH 2.5のacid Tyrodeユs solutionを透明帯に吹き付け透明帯を溶解して穴を開ける.(5) zona thinning-partial(ZT-partial);zona drilling法と同様の方法で透明帯外側の一部(直径約30 μmの円形)を約1/2の厚さに菲薄化する.(6) zona thinning-total(ZT-total);acid Tyrode's solution溶液(pH 2.5)に胚を約3秒間浸すことにより透明帯外側全体を約1/2に菲薄化する.これらのAHAを4細胞期胚に行ったところ,(3)~(6)にハッチング促進効果を認めたが(1),(2)は無効であった.同様の効果は,8細胞期胚および凍結融解胚でも確認された.PZDで透明帯開口部の孔が小さいときは,脱出途中で胚が厚い透明帯に捕捉されてハッチングが停止してしまい,孔が大きすぎるときは通常より相当早くハッチングが開始していた.以上の成績からAHAとしてはzona thinning法((5),(6))が最も効果的と推測された.

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© 1996 日本卵子学会
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