Journal of Mammalian Ova Research
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マウス初期胚の発育における14C-グルコースと14C-ピルビン酸の取り込みと酸化に及ぼすEDTAの影響
辻井 弘忠中野 匡博
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1996 年 13 巻 2 号 p. 105-109

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抄録

マウス初期胚をM16およびEDTA添加M16液で培養した場合のグルコースとピルビン酸の取り込みと酸化を測定した.両方の培養液ともhCG投与後40および45時間目のグルコース取り込みおよび酸化は有意に減少した.一方,ピルビン酸の取り込みおよび酸化は胚の発生に応じて増加し,hCG投与40および45時間目の有意の減少はみられなかった.M16液で6時間培養後のグルコースおよびピルビン酸の取り込みと酸化は,EDTA添加M16液の場合と比較してhCG投与後40,45および50時間で有意に低かった.これらのことから,マウスの2細胞期以降の胚の発生にはEDTAが生存能力を高めるものと思われた.

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© 1996 日本卵子学会
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