Journal of Mammalian Ova Research
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プロテインキナーゼC活性化剤のマウス後期桑実胚発生に及ぼす形態学的影響
能登 貴久前田 信二豊岡 やよい奥田 智彦スギモト ミキ宮本 元眞鍋 昇
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1997 年 14 巻 1 号 p. 79-83

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抄録

プロテインキナーゼC(PKC)活性化剤が,マウス後期桑実胚の発生に及ぼす影響について形態学的に検討した.PKC活性化剤としてphorbol-12-myristate 13-acetate(PMA,0.01~1.0 nM)あるいは1-oleoyl 2-acetyl-sn-glycerol(OAG,0.1~10 μM)を添加した培養液中で後期桑実胚を24時間培養し,経時的に胞胚腔の形成を観察し,併せて細胞内アクチンフィラメントの局在を免疫組織化学的に検出観察した.PMA処理群においてデコンパクションの誘発と胞胚腔形成の遅延が認められ,OAG処理群では若干の発生遅延が認められた.また,PMAあるいはOAG添加下で培養した胚では,細胞内アクチンの再構成が観察された.これらの知見は,PKCの活性化によって,マウス後期桑実胚においては,アクチンの再構成を含む形態学的変化が惹起されることを示唆している.

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© 1997 日本卵子学会
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