Journal of Mammalian Ova Research
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ウシ体外受精における種雄牛および精子処理法の影響
Larocca C.Romano J.E.Calvo J.Lago I.Fila D.Roses G.Viqueira M.Kmaid S.今井 敬
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1997 年 14 巻 2 号 p. 139-142

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抄録

ウシ体外受精における精子の受精能獲得処理法において,カフェイン・ヘパリン法(C)およびパーコール(45および90%)分離-カフェイン・ヘパリン法(P)を2種類の精液(種雄牛A,B)を用いて比較した.種雄牛Aにおける卵割率および胚盤胞発生率はC法(17.7%,7.7%)およびP法(14.2%,7.9%)の間で差はみられなかった.種雄牛BではC法(72.0%,46.9%)がP法(58.7%,28.2%)に対して有意に高い卵割率および胚盤胞発生率を示した(P<0.005).また,種雄牛の比較では,種雄牛B(65.8%,33.9%)が種雄牛A(16.0%,7.9%)よりも有意に高い卵割率および胚盤胞発生率を示した(P<0.05).以上の結果から,本実験で用いた条件では,精子のパーコール分離は,カフェイン・ヘパリン法と組み合わせたとき,種雄牛によっては発生率を低下させる可能性が示唆された.また,発生率に種雄牛間で差が認められた.

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© 1997 日本卵子学会
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