Journal of Mammalian Ova Research
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原著論文
ブタ卵に移植した卵丘細胞核へのサイクリンBとMAPキナーゼの局在
後藤 清太郎内藤 邦彦杉浦 幸二東條 英昭
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2001 年 18 巻 1 号 p. 33-38

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抄録
ブタ成熟卵に移植した卵丘細胞核への,成熟促進因子(MPF)とMAPキナーゼの局在を免疫組織化学により調べた.注入した核は2時間以内にほぼ全てが凝縮し,注入6時間後までその状態が維持されていた.MPFのサブユニットであるサイクリンBとMAPキナーゼの注入核染色体周囲への集合は,注入6時間後には47%の卵に見られた.チュブリンの集合は,サイクリンBやMAPキナーゼが集合した注入核染色体の周囲のみに見られた.卵活性化後の前核形成率はチュブリンの集合率とよく一致していた.以上の結果から,ブタ成熟卵へ注入した核染色体の周囲に,MPFとMAPキナーゼが集合することが初めて示された.またこれらの集合は,チュブリンの集合や前核形成とよく相関していた.
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© 2001 日本卵子学会
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