2005 年 22 巻 4 号 p. 198-205
1980年代前半まで卵子の採取は入院管理の上,全身麻酔・腹腔鏡下で行われるのが主体であったが,それ以降は経膣超音波下に行われ,さらに,カラードプラーや細い採卵針の導入により侵襲性を軽減し,安全・確実かつ迅速に行えるようになってきた.胚移植については最初の報告から大きな手技の変化はないが,卵管水腫・頸管粘液の除去,超音波断層下,軟らかいカテーテル使用,出血・鉗子を避け,子宮底に触れずに底から1.5 cmの位置に移植,抗プロスタグランデイン製剤の使用などの工夫により着床率の改善がみられている.本稿では,最近のこれらの手技について,文献的考察と著者の経験を交えて解説する.
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