2007 年 24 巻 2 号 p. 45-49
着床と胎盤形成の過程において,子宮における血管新生と血管透過性は重要である.それらには血管内皮増殖因子(VEGF)が深く関わっている.VEGFとそのレセプターであるFlk-1は着床前子宮の血管新生と血管透過性に機能するのに対し,アンジオポエチンとそのレセプターであるTie-2はVEGFと共に,着床後の脱落膜形成期の血管新生に作用する.VEGFの上流ではエストロジェンが子宮における血管透過性を亢進させるのに対し,プロジェステロンは主に血管新生を促進させる.また,COX-2由来のプロスタグランジンが,着床と脱落膜形成期における血管新生ならびに血管透過性に関与している.
この記事は最新の被引用情報を取得できません。