MACRO REVIEW
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バイオブリケットの付加価値性の考察
新田 義孝
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1998 年 11 巻 1 号 p. 71-77

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抄録
瀋陽市よりバイオブリケット原料の対象となりうる3種類の石炭を入手し、分析したところ発熱量は4500、5860、6000kcal/kgであった。また、ストーカー炉から排出された石炭灰を分析したところ、未燃羨素分は12.4%であった。 これらの情報をもとに低品位炭(4500kal/kg)を用いてバイオブリケットを製造してストーカー炉に用いた場合と、高品位炭(6000kacl/kg)をストーカー炉で燃號し、湿式脱硫装置を設置した場合のコストを推算して比較した。 バイオブリケットにすると燃焼効率が上昇すると期待されているものの、石炭の燃焼度が低いこと(未燃炭素分が多いこと)を改善するだけでは不十分であることが判った。バイオブリケットの形状等からボイラーの熱効率が30%程度以上高くなるとバイオブリケットが経済的に有利になる。 バイオブリケットの灰はアルカリ土壌改良に効用が期待され、またバイオブリケットを用いてスターリングエンジンを作動させ、コジェネレーションを行うと、発電と給湯から食品加工などを行う等に付加価値を見い出せる可能性があることも併せて示した。
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© 日本マクロエンジニアリング学会
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