MACRO REVIEW
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中国の石炭事情
玉山 昌顕
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1992 年 5 巻 1 号 p. 35-39

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抄録

中国の石炭産業は活況を呈している。年産10.8億トンをべースにして年間増産分だけでも4千万トンを目標にしている。これはわが国の年間消費量の40%弱である。2000年には年産14億トンに達する予定である。各種情報源によれば増産のタスクを背負った最近の炭鉱は最新の機械化採炭技術を採用し,露天掘りが主流になっている。したがって事故死亡率が低下している。新炭鉱は内陸部に存在しているので鉄道建設も平行して進行しているが諸産業の発展に追いつかないので炭鉱近くで発電する坑口発電所の建設も盛んである。中国の主要炭田は華北に存在する。中国産炭量の約97%は国内で消費されている。浙江省泰山原子力発電所の稼働開始,四川,湖北両省にまたがる長江三峡ダム建設のゴーサインにみられるように徐々にエネルギー供給形態は変化し,石炭の消費割合も変化するが内外における中国石炭の重要性は変わらない。

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