食肉の科学
Online ISSN : 2760-2702
Print ISSN : 0916-7366
原著論文(一般論文)
黒毛和種と海外産 Wagyu の半膜様筋における理化学特性
本間 文佳, 尾花 尚明, 松本 和典, 入江 正和
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2026 年 67 巻 1 号 p. 33-41

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抄録

和牛の輸出は好調であるが,ロースやヒレなど高級部位が中心で,また海外市場では黒毛和種等を用いたWagyu 肉が多く流通しており,モモなどセカンダリー部位における両者の違いを明らかにすることが重要である。本研究では,黒毛和種と海外産 Wagyu の半膜様筋(ウチモモ)各 10 検体を用いて理化学特性を調査した。黒毛和種の半膜様筋における粗脂肪含量は海外産 Wagyu に比べて 2 倍以上高く,遠心保水力が高く,加熱損失率が低かった。オレイン酸割合は黒毛和種で海外産 Wagyu よりもわずかに高く,その差は 3 ポイントと小さかったが,脂肪酸量の指標となるオレイン酸指数は 2 倍以上高かった。水分中の濃度に関係するアミノ酸指数は黒毛和種で高かった。以上より,黒毛和種のウチモモは,その高い脂肪含量により海外産 Wagyu と各種肉質が明確に異なり,差別化が可能である。一方,脂肪質については両者の差はわずかであり,今後黒毛和種の脂肪質の改良を進める必要がある。

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