抄録
2023年6月2日から3日にかけて,台風2号と梅雨前線の影響により,高知県から神奈川県にかけて積算降水量が400 mm を超える大雨を観測した。関東地方においても,茨城県南部の取手市では286mm の降水を観測した。取手市の双葉地区では,周辺の水路からの溢水により浸水深が最高1.2 m の内水氾濫に見舞われ,1,120世帯の内で半壊324棟,床下浸水240棟の被害が発生した。1966年に住宅の建設が開始された双葉地区では,現在は人口の減少と高齢化が急速に進んでおり,避難行動要支援者への避難支援が検討されている。