保健医療科学
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特集
HACCPの制度化と食品衛生行政
小野澤 由子
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 70 巻 2 号 p. 90-99

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抄録

2003年の食品衛生法改正以降,食品の安全を取りまく環境は変化し,食品のグローバル化が進展したが,最新の状況と課題に対応するために2018年 6 月に食品衛生法が改正された(平成30年法律第46号.(以下「改正法」という.).

2021年(令和 3 年)6 月 1 日から,原則,製造/加工,調理,販売を行う全ての食品等事業者は,HACCPに沿った衛生管理に取り組むこととなり,衛生管理計画を作成し,その実施状況の記録等が求められることとなる.HACCPに関する国際的なスタンダードである,コーデックスのHACCP7原則に基づいた衛生管理を基本としているが,自ら衛生管理計画等を策定することが困難な飲食店等を含む小規模な食品事業者については,各食品事業者団体が作成する手引き書を参考に,簡略したアプローチにより衛生管理を行うことを可能としている.

厚生労働省は食品等事業者が作成する手引き書について助言,確認を行いホームページにて公表するなど作成の支援を行っている.本稿では,改正法の経緯,HACCP制度化の概要,制度化に向けた普及等について解説を行う.

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© 2021 国立保健医療科学院
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