2017 年 3 巻 1 号 p. 36-40
われわれ脳神経外科医が扱う最も重要な疾患の一つが脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血である。その術後管理は脳血管攣縮に対する治療を中心に組み立てられることが多いが,薬物治療,脳血管内治療などこれまでに多数の報告がある。我々はこれらの有用とされる方法を組み合わせて治療を行っており,さらに漢方薬を導入するようになった。漢方薬は急性期治療や術後管理において,西洋薬のみではなしえない効果をしめす場合もあり,これらを併用することでさらに有用な治療法となる可能性がある。