2017 年 3 巻 1 号 p. 41-47
脳内出血の6症例に,駆瘀血剤である桂枝茯苓丸(TJ-25)と,最終的な血腫排出経路である便通を促す目的でセンノシドを同時期に投与し,これらを投与していない連続する脳内出血6症例をコントロール群として比較した。発症約1週間後のCTでは,薬剤投与群はコントロール群と比べ有意差をもって血腫体積が縮小していた。また発症早期から便通を確保することで,血腫の縮小が早くなる傾向が認められた。桂枝茯苓丸とセンノシドの併用は血腫吸収に促進的に作用する可能性があることが示唆された。