脳神経外科と漢方
Online ISSN : 2758-1594
Print ISSN : 2189-5562
原著
器質化慢性硬膜下血腫に対する治打撲一方の効果の検討
山田 哲久名取 良弘甲斐 康稔雨宮 健生林 大輔
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2022 年 7 巻 1 号 p. 14-18

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抄録

器質化慢性硬膜下血腫の治療には難渋することが多く,これまでも様々な方法が報告されている。当院で経験した器質化慢性硬膜下血腫で治打撲一方を投与した症例を後方視的に検討し治療方法を考察した。対象症例は9例あり,効果があったと考えられた症例は6例であった。検討の結果,器質化慢性硬膜下血腫に対して穿頭術後に治打撲一方を通常投与量で3ヶ月程度投与することで血腫の縮小が期待できる可能性があると考えられた。今後は,投与量を含めた比較試験を検討する必要がある。

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© 2022 日本脳神経外科漢方医学会
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