2010 年 17 巻 1 号 p. 1_121-1_139
行為―効果関係,行為―手段関係のような事態間の関係を大規模コーパスから自動的に獲得する.共起パターンを利用する手法では,事態を表現する述語間で共有される項を認識することが難しいため,述語間で共有される名詞(アンカー)を用いて共有項を獲得し,共起パターンを用いて獲得した所与の関係を満たす述語対と共有項を組み合わせることで,共有項と共に事態間関係を獲得する.このとき 2 種類の異なるアンカーを用いることで,精度を保ったまま再現率を向上できることを確認した.