看護理工学会誌
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原著
ノビレチンによる高リン酸条件下での血管平滑筋細胞石灰化抑制作用:Runx2 および Osteocalcin 発現制御を介して
髙畠 孝児
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2025 年 13 巻 p. 31-43

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抄録
 慢性腎疾患に関連する血管石灰化には,血管平滑筋細胞(VSMCs)が骨芽細胞様へと表現型を変化させることが関与していると考えられている.本研究では,天然由来のポリメトキシフラボノイドであるノビレチンが,高リン酸条件下におけるVSMCs に及ぼす影響を検討した.骨形成マーカーであるRunx2 およびOsteocalcin の発現を,リアルタイムpolymerase chain reaction およびWestern blot により解析した.ノビレチン処理群では,両マーカーのタンパク質発現に減少傾向が認められた.これらの結果から,ノビレチンはVSMCs の骨芽細胞様分化に関連する分子レベルの変化に影響を及ぼす可能性が示唆された.石灰化そのものの抑制を直接示す結果は得られなかったが,関連する分子応答に変化を与える可能性が示された.今後は,詳細な作用機序の解明や,機能性食品としての応用可能性の検討が求められる.

【キーメッセージ】
1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?
→透析患者に高頻度で見られる動脈硬化,特に血管石灰化の抑制方法が未確立であること.

研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?
→地元食材を活用した動脈硬化抑制の可能性を地域創生の視点から考えたこと.

2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?
→ 食習慣改善を基盤とした,予防的看護支援への応用に貢献できる.

3.今後どのような技術が必要になるのか?
→研究成果を日常の食習慣に応用し,特定保健用食品などへの展開を可能にする技術.
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