看護理工学会誌
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論説
安全で確かな看護ケアを実践するために有用な理工学研究
武田 利明米田 隆志
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2015 年 2 巻 3 号 p. 133-141

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抄録
 臨床の場では気管チューブなどの医療機器が使用されており,看護師はその本来の機能や特性を理解するとともに機器の材質などにも関心をもつことで,これまでよりも安全でよりよい看護ケアを実践することが可能である.排泄の援助技術で使用されているディスポーザブルのグリセリン浣腸器は,取り扱いが容易で手軽に使用できることから,危険な物であるとは考えていなかった.しかし,浣腸器の使用に伴った重篤な有害事象の発生から,これまで意識することなく行われてきた看護技術を再度見直すことになった.検討するための方法としては,解剖生理学的な研究法以外に,毒性病理学的研究や工学的研究も実施され,有害事象発生の機序解明や予防方法について検討されている.特に工学的研究によって,これまで気づかなかった新たな知見が得られ,看護技術の安全性をさらに高めることに繋がっている.学際的な研究成果の活用がこれまで以上に必要となってきている看護学をさらに発展させるためには,理工学研究の果たす役割は大きい.
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© 2015 看護理工学会
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