原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
Print ISSN : 1884-7579
ISSN-L : 1343-4446
研究論文
低アルカリ性セメント水和物のpH発現性
坂本 浩幸芳賀 和子藤田 英樹石崎 寛治郎天野 恕廣永 道彦長崎 晋也田中 知
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1999 年 5 巻 2 号 p. 37-42

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抄録

  本研究は,低アルカリ性セメントペーストを浸漬した液相のpH測定結果とpH発現メカニズムについて報告している.
  低アルカリ性セメントは,3CaO・3Al2O3・CaSO4を含むクリンカー,セッコウと高炉スラグを混合して作製した.水和したセメントペーストの溶解度に対する高炉スラグの影響を検討した.水和セメントペーストを66週間浸漬した液相のpHは,10.4から12.3であった.水和セメントペーストの水和物組成をセメントの化学組成から評価した.測定した液相のpHは,評価された水和セメントの化学組成とカルシウムシリケート水和物 (C-S-Hゲル) の溶解特性から評価したpHと比較した.測定したpHは,評価したpHの値とよく一致することが確認された.

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© 1999 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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