2010 年 3 巻 1 号 p. 67-78
厚生労働省の「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」では,ALARPレベルまで適切にリスクを低減すべきことを明記している.しかし,ALARPレベルまでリスクが低減できたかどうかを確認できる具体的手法はこれまで開発されていない.そこで,同指針に準拠し,わが国における最近の研究成果も一部取り入れて,ALARPレベルの達成を確認できる新しいリスクアセスメント手法を開発した.これにより,労働安全衛生法第28条の2に従って実施するリスクアセスメントと,告示113号指針により運用する労働安全衛生マネジメントシステムの有機的な連携が可能となる.