2020 年 40 巻 3 号 p. 248-253
2005年10月から2018年3月にかけ,慢性発症の手関節痛を主訴に当院を受診した体操選手172例214手関節,右100手関節・左114手関節,男性172手関節・女性42手関節,平均年齢15.7歳(8~26歳),骨端線残存165手関節・閉鎖49手関節に対し,X線所見を調査した.骨端線の開大は橈骨53手関節・尺骨31手関節,骨端線すべりは橈骨1手関節・尺骨11手関節,茎状突起分離は橈骨14手関節・尺骨32手関節で認められた.尺骨の骨端線開大,また橈尺の茎状突起分離はこれまでに報告のない所見である.今後,骨端部に異常を有する症例において,成長障害を含めどのような変化が生じるのか調査する必要がある.