2022 年 42 巻 2 号 p. 77-84
女子バスケットボールにおける外傷予防を目的として,動作と関係する機能的要因を分析し,その結果に基づいて外傷予防策の立案,実践を試みてきた.
下肢外傷の発生に関係するknee-inの要因についての確認では,片脚ドロップジャンプの着地動作では股関節外転,外旋筋力の間に負の相関が見られた.側方ステップ動作では股関節外旋筋力との間に負の相関が見られ,運動負荷後では膝関節屈曲,股関節外転,屈曲の各角度は減少し,膝関節外反角度は増大した.
これらの結果を基に,機能的要因および動作の改善へのアプローチの継続的実践により,側方ステップ動作時の動的アライメントが改善された.