2022 年 42 巻 2 号 p. 85-88
目的:ACL再建術後ドレーン留置の術後早期臨床成績への影響を明らかにすること.
方法:対象は初回ACL再建術を施行した102例で,術後にドレーンを留置したD群68例,ドレーン留置のないN群34例に分けて術後早期の疼痛,術後12週までの膝関節可動域および伸展・屈曲筋力,周術期合併症の有無を2群間で比較検討した.
結果・結語:ドレーン留置群では術後早期の疼痛が強く,術後4週での膝屈曲可動域が小さかった.術後12週での膝伸展・屈曲筋力にドレーン留置の有無による差は認めなかった.ドレーンを留置しないことによる血腫の形成や合併症は増加しなかった.