作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
家族参加型の自主練習とTransfer packageを実施し,麻痺手の使用行動に変化を認めた一例
堀 翔平竹林 崇
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2019 年 38 巻 5 号 p. 593-600

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抄録
前頭葉機能障害を合併しセルフモニタリングが困難であった脳卒中患者に対して,課題指向型アプローチによる麻痺手の集中訓練にあわせて,家族参加型の自主練習とTransfer package(12週,1日30分,週5〜7回)を取り入れた結果,麻痺手のセルフモニタリングが促進し使用行動が変化した.先行研究では,主介護者が課題指向型アプローチやTransfer packageについて深く理解し,治療に参加することが重要と述べられている.本報告では,Transfer packageの場面に家族の参加を促すことで,事例の麻痺手に対する意識と実生活における使用に変化が生じた.本事例においては,事例と家族による介入が麻痺手の行動学習を促進させる要因となった可能性がある.
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© 2019 一般社団法人日本作業療法士協会
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