作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
脳卒中片麻痺上肢へのリーチングロボットを用いたリーチング訓練の上肢機能と日常生活使用への効果
木村 佳奈髙見 美貴川平 和美
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2020 年 39 巻 5 号 p. 537-547

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抄録
要旨:片麻痺上肢のロボット訓練が,上肢機能や日常生活での使用状況に与える影響についての検証は少ない.今回,回復期片麻痺患者15名(発症から訓練開始までの期間:76±22日,BRS:上肢Ⅲ-Ⅴ,手指Ⅲ-Ⅵ)に,促通機能付き上肢リーチングロボットの上肢リハビリ装置CoCoroe AR2(以下,AR2)でのAR2リーチング訓練(2週間)とサンディングブロック・リーチング訓練(2週間)をA 1-B-A 2デザインで行い,各期のリーチング回数やFMAとMALの変化を比較した.その結果,MALの改善はA 2期で有意で,利き手例ではAR2リーチング訓練とMALの改善と関連があったことから,AR2リーチング訓練は日常生活での麻痺肢の使用拡大につながる可能性がある.
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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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