作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
小脳・脳幹梗塞後に重度球麻痺,中枢性低換気を呈した患者に対する包括的リハビリテーションの訓練経過
~摂食嚥下リハビリテーションを中心に~
青木 佑介大達 清美川田 憲一太田 喜久夫
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 39 巻 5 号 p. 616-622

詳細
抄録
要旨:片側性の小脳・延髄外側梗塞で重度球麻痺,失調症,中枢性低換気を呈した症例に対して,包括的リハビリテーション(以下,包括リハ)を実施した.主治医や呼吸サポートチームと連携し,人工呼吸器管理から離脱を図り,日常生活動作(以下,ADL)を改善した.また,栄養サポートチームとも連携して,栄養方法を確立し,嚥下造影検査を用いた積極的な摂食嚥下リハビリテーションを実施した.約1年間の入院後,経口摂取が可能となり,ADL自立の状態で自宅退院となった.人工呼吸器管理など重度の重複障害例に対しては,多職種による包括リハが必要となり,患者の機能予後に好影響を与えると考えられた.
著者関連情報
© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top