要旨:通常の学級に在籍する不器用さを呈する学習障害児に対して,作業療法士(以下,OT)が約7ヵ月間にわたり7回学校を訪問し,保護者および教職員にコンサルテーションを実施した.保護者および教員の主訴に対し,OTは特性要因図を用いて本児の状況を説明し,OTが提案する支援方法について理解を得た.結果,対象児の特性を生かした教授方法や書字しやすい教材を工夫したことによって,文字の読み書きが習得され,教科学習に対する動機の向上も認められた.家庭での問題行動は,ペアレント・トレーニングを実施したことで減少した.