作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
脳卒中後上肢麻痺における急性期の傾向スコアデータプールの構築
徳田 和宏石垣 賢和竹林 崇
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2020 年 39 巻 6 号 p. 673-688

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抄録

要旨:上肢機能障害へのエビデンスの多くは,生活期を対象者とするものが多く,急性期においてもエビデンスレベルの高い研究が望まれるが,急性期の時期に比較試験を行うことは容易ではない.今回,脳卒中後上肢麻痺において,定期的な評価データを後方視的に抽出し傾向スコアの算出からデータプールを構築した.データプールの構築は,急性期において課題とされる対照群を設定することができ,本研究データを多くの施設が共有することで,既存の介入や新たな介入成果について検討できると考えられる.本データの使用例として,今回の対象期間に病棟実施型CI療法を実施した群を介入群とし,傾向スコアマッチングを行った.その結果についても検討したので報告する.

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© 2020 一般社団法人日本作業療法士協会
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