作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
作業機能障害の重症度に着目した実践の臨床有用性
─回復期リハビリテーション病棟に入院した3事例を対象として─
長谷部 将大古桧山 建吾
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2021 年 40 巻 3 号 p. 351-358

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抄録

今回,回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期病棟)に入院した3事例に対して,「作業機能障害の種類と評価(以下,CAOD)」を用いて,作業機能障害の重症度に着目した価値のある作業に根ざした実践を行った.3事例は異なる経過を辿るも,3事例とも作業機能障害の重症度は改善を示した.そして,その経過を比較検討した結果,作業機能障害の重症度は事例の作業環境や作業の特性によって変動しやすく,対象者に作業を提供する際にはそれらを考慮することが重要になると考えられた.また,回復期病棟の対象者に対して,CAODによって作業機能障害の重症度を測定し,それを活用することは,多職種連携を促進する要因になる可能性があった.

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© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
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