作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
夕方の運動プログラム導入が慢性の統合失調症圏障害患者の自覚的睡眠評価に及ぼす影響
杉村 彰悟福田 健一郎小鳥居 望室谷 健太小鳥居 湛
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キーワード: 睡眠, 運動療法, 統合失調症
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2021 年 40 巻 5 号 p. 591-597

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抄録
慢性の不眠を有する慢性期統合失調症圏患者を対象に運動を実施し,自覚的睡眠感の改善効果を検証した.対象は平均年齢62.3歳の女性患者9名で,夕方から運動強度約4.0 METsを20分間試みた.10週間,6回/週(計63回),1ヵ月間平均24回実施したところ,日本語版不眠重症度質問票(Japanese version of the Insomnia Severity Index;ISI-J)が改善した.また,運動を中止した1ヵ月後にはISI-Jは悪化した.この結果から,統合失調症圏障害患者の慢性化した不眠に対し,夕方の運動を継続的に実施することは自覚的睡眠感に有用であることが示唆された.
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© 2021 一般社団法人日本作業療法士協会
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